ベランダ・color chordと一緒に北海道・苫小牧、名古屋・京都と先週から回っていた「時計じかけのオレたちツアー」が昨日終了した。   大体イベントが終わると僕はらぶに溢れ、それをきちんとしたテキストとして残さねばと思うものの、大抵は次の日から始まる仕事や日々のあれこれによって一気に現実に引き戻されうやむやにしてきていた。それは非常によくない。ということで、折角なのでスーパー謝謝タイムのうちに感じたことを書き記しておきく。

 

まず書かねばならないのはベランダとcolor chordに関することだろう。

 

そもそも何故彼らと僕たちが一緒にツアーを回ったかと言うと、nanoで僕たちがcolor chordと対バンをした時にベランダたけおが見に来てくれたことに話は始まる。細かい流れはあまり覚えていないけど、その時に僕とたけお、color chord唯君の3人で話が弾み、「一緒にやろう」と言っているうちにあれよこれよと話がまとまっていった。  

 

世の中には「やろう」と言っても中々腰の重い人が多い中で、たけおと唯君の2人は本当に話が早く、僕が何か提案する度にアイディアが「イイね」と形になっていくのはめちゃくちゃ楽しかった。ビックリマン(ぽい)シールであり、無料配布CDであり、トートやTシャツなど。グッズに関してはシールもトートもこれまでの自分のバンドのグッズ諸々含めてもかなり上位で気に入っている。この辺は彼ら2人の協力がなければ絶対に形にならなかったので、本当に感謝している。

 

oretachi

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今回なによりの収穫は、短いながらギュッと濃密な時間を共有したことで、ただでさえ好きだったベランダとcolor chordのことが僕自身もっと好きになれたことだ。元々音楽的によいと思っているので一緒に回っているわけだけど、さすがに2週間で3回も一緒にライブをすると曲の理解も進むし、戦友みたいな感覚になる。また2つ自分にとって大切なバンドができたことは非常に喜ばしく、彼らの音楽は僕個人にとって大きな意味ができた。

 

思えば今回のツアーの始まりはとてもドタバタしており、北海道に旅立つ日のたけおの最初の連絡は「空港に間に合わないかもしれない」だったし、次の連絡は「ギターを飛行機に載せられなかったから貸してください」だった。名古屋でも京都でもそんな感じでトラブルは色々あったけど、そんなもの全く気にならないくらい、どの公演も楽しむことができた。

 

京都のMCでも少し話したのだけど、僕はイベントというものには発見や出会いがないといけないと考えていて、お客さんも出演者もなにかを持ち帰って欲しいと思っている。それは僕たち出演者もそうだし、劇的なものではないかもしれないけど、明日を生きるための勇気というか、ちょっとした気づきみたいなものでもよくて、そういった場所をずっと作りたいと考えている。僕は今回のツアーですごく刺激を受けられたので、あの場所を共有できた人たちにとってもそうであったら嬉しい。少なからずベランダとcolor chordのメンバーとはそれが共有できたのではないか。

 

もっと色々書こうと思っていたのに結局PCの前に座ってキーボードを叩いていると、すぐ感謝に帰結してそれ以上書けなくなってしまうなあ。結局いつも自主イベントを作って思うのは、「非常に多くの人間に支えられて音楽活動を続けられているな」ということだ。

 

北海道では”活性の火”では出演させていただいただけでなく、多くのスタッフに協力があってのイベントだった。名古屋では現地で色々段取りを手伝ってくれたカワムラユウスケがいなければイベントが成立しなかったし、遠く熊本から20分の出演のために駆けつけてくれたBooも本当にありがたい。京都では対バンの長谷川健一さんはこちらの無茶に快く答えてくれたし、SIRMO STADもふたつ返事で出演をしてくれた。そしてライブに素敵な色を添えてくれた岡本梨奈、yellow jam、高石瑞希、うえこ。彼女たちがいなかったら昨日の空間は用意ができなかったと思う。そしてここに書ききれないほど多くの関係者と、なにより来てくれた沢山のお客さんに感謝を伝えたい。

 

僕はいまだに人から音楽を「趣味」だと言われると違和感がある。確かに金にはなっていないし、大して売れているバンドでもない。しかし音楽、特にライブはその場を共有してくれる人がいなければ成立しないもので、それをただの趣味と言われるといまだにしっくりこない。別に他にいい言葉があるわけでもないのだけど、趣味ならもっと楽しいだけのものであって欲しい。音楽は他の何よりも楽しいが、同時になによりも辛い。うまくいかない事のほうが多いし。しかしそれを今だに続けられているということが本当にありがたいことだと思うのだ。先日bedのGt/Vo山口さんが言っていた「責任」という言葉をなんとなく思い出したりしている。   年甲斐もなく今僕は一番音楽が楽しく、もっと良いものをしたいと欲がでている。自分より才能ががある人がどんどんと音楽から離れてしまうことがとても悲しいし、腹が立つ。誰よりも才能がなく、引っ込み思案な自分なりにできることを考えている。自分の歌が誰かに寄り添えるものであるように願うばかりだ。

 

謝謝 for

color chord(青柳唯、竹田良平、窪内祐平)/ ベランダ(髙島颯心、中野鈴子、金沢健央)/ カワムラユウスケ&フレンチソニックス(カワムラユウスケ、エリーヌ、落合悠、廣中栄雄)/ Boo / 長谷川健一 / SIRMO STAD(Fumihiko Abe、Takuya Nagatomo、Yoshikazu Tanaka)/ 岡本梨奈 / yellow jam / 高石瑞希 / うえこ / たてやまかな子 / テライアリサ / 鷲岡遊 / 岡安いつ美 / 則松弘二 / 川端安里人 / “活性の火”関係者みなさま / DAYTRIVE / UrBANGUILD / 足を運んでくれたみんな / Amia Calva(ファッキンメンバーズ!) ※僕はいまここに漏れがないか非常にビクビクしている